教習所のはなし

僕が自動車教習所に通ったのは、人が多いピークを過ぎた後の5月くらい。

通いだしてすぐの授業、生徒は自分一人、真ん中の机、先生から2、3個空きの机があって僕。

凄いキャラの濃い先生で、ジョークをよく言う人だったけど、超寒い。

熱血漢、そんなカンジの笑い方をする。ワッハッハと。見た目は七三のゲイっぽい人。

その先生が、授業前に「ケータイの電源はきってね」と言う。そしてこんな話をした。

以前先生の担当した生徒さんが、実習中にケータイが鳴った。その着メロがドラえもんのうただったらしい。

先生はその話をしながら笑う「ドラえもんて…ぷぷぷっ……」「大人なのにドラえもんて恥ずかしいよね」と、

一緒になって僕も笑いましたが、たぶん苦笑いだったと思う。あはは…と。

なんたって僕はその時、先生の見方ではなく、ドラえもんの着メロの人の見方なのだから。

まさか一対一で話してる相手が、藤子ファンだと夢にも思うまい。

どらえもんのうたは名曲だ!おしまい。